グラフの基本の構成要素

最近では正しく書かれているグラフが少なく、デザインをあまりにも優先するグラフや一部分を不当に強調するために不正確なグラフが増えていると感じます。本来グラフは数値を用いて冷静に判断するための物です。少なくとも以下の構成は必要になります。

①タイトル


グラフのタイトルは「分かり易いくできるだけ簡易」な名称で表記します。
必要に応じて「サブタイトル」などで年・期間・場所などの情報も明記します。

統計グラフタイトルの編集は以下の要領で行います。
1.グラフ編集モードにします。(「グラフ編集モード」でない場合はグラフ枠内をダブルクリックして「グラフ編集モード」にします。)

2.(1)「グラフ編集ツールバー」の「タイトルアイコン」をクリックします。

(2)または、「メニューバー」から「挿入」をクリックして表示されるプルダウンメニューの「タイトル」をクリックします。

3.「タイトル」ダイアログが表示され、編集可能になります。編集後に「OK」ボタンをクリックしてグラフに反映させます。

②Y軸・縦の基線または数値軸

細い線ではなくしっかりと見える線で描画すること。必ず最大の数値よりも大きく(長く)引きます。

1.グラフ編集モードにします。(「グラフ編集モード」でない場合はグラフ枠内をダブルクリックして「グラフ編集モード」にします。)

2.(1)「ツールバー」の「Y軸」アイコンをクリックします。

(2)または、「メニューバー」の「書式」をクリックして表示される「プルダウンメニュー」の「軸」メニュー上をマウスオーバー(項目名の上をマウスで触れる)で表示される「Y軸」をクリックします。

3.「Y軸」の(プロパティー)ダイアログが表示されたので、上部にあるタグの中から「線」をクリックして、「Y軸・数値軸」の設定の変更が可能になります。
「Y軸・数値軸」の色や幅の設定はこのタグで行います。

③Y軸・縦の目盛

最下部の基点は必ず「0」とし、等間隔で数値を表示し、目盛や数値はグラフの外側に表記します。
「Y軸・縦の目盛」の編集も「②Y軸・縦の基線または数値軸」と同様に「Y軸」のダイアログで行います。

「目盛」の設定は「目盛」タグをクリックして行います。
目盛の最小値や最大値は通常は「自動設定」されます。しかし、グラフ作成の目的や数値の差異が多すぎたり、逆に小さすぎる場合は手動で設定します。
また、目盛の間隔も設定できます。

④Y軸・縦の単位

目盛の数値の単位は必ず表記します。また、必要であれば「何の数値」なのかを軸のタイトルとして表記する必要があります。具体的には「販売個数」なのか「販売金額」なのか、ということがタイトルで記入できない場合や表現が判りにくい場合は、Y軸名として表記します。

Y軸・縦の単位の設定と変更は「①タイトル」の記入と同じダイアログで行います。
1.グラフ編集モードにします。(「グラフ編集モード」でない場合はグラフ枠内をダブルクリックして「グラフ編集モード」にします。)
2.(1)「グラフ編集ツールバー」の「タイトルアイコン」をクリックします。

(2)または、「メニューバー」から「挿入」をクリックして表示されるプルダウンメニューの「タイトル」をクリックします。


3.「軸」ダイアログの「Y軸」の項目に「単位」または、「軸名」を入力します。
編集を確定して、グラフの反映させる場合は「OK」ボタンをクリックします。

⑤X軸・横の基線または項目軸

基本的に項目の並べ方に規則はありませんが、しっかりと分かり易い実線を引き、一見で理解しやすい順番で並べることが基本です。
例えば、各項目を時系列で並べる場合、通常左側から並べます。

1.グラフ編集モードにします。(「グラフ編集モード」でない場合はグラフ枠内をダブルクリックして「グラフ編集モード」にします。)

2.(1)「ツールバー」の「X軸」アイコンをクリックします。

(2)もしくは、「メニューバー」の「書式」をクリックして表示される「プルダウンメニュー」の項目「軸」をマウスオーバー(項目名の上をマウスで触れる)して表示された「X軸」をクリックします。

3.「X軸」のダイアログが表示されたら、上部の「線」の宅をクリックすると、「X軸」の「スタイル」「色」「幅」や「透明率」が設定できます。
設定を実際のグラフに反映させる場合はダイアログの「OK」をクリックします。

⑥項目名

項目名が多い場合や項目名が長い場合は、レイアウトに注意する必要があります。並べきれない場合が多くあるからです。項目数が多い場合はレイアウトを横にしたり、項目名が長い場合は上下互い違いするなど見やすいグラフにするために工夫が必要になります。

上記と同じ「X軸」のダイアログの「ラベル」タグをクリックします。ここでは主に「項目名(ラベル)」の配置・体裁・文字の方向(文字列の角度)など並べ方に関する設定をすることができます。

⑦脚注

グラフの信憑性を表示するのが脚注です。
「出典」「参考」や「データの作成元」などを記入します。
そのほかにも図版の番号や名称として記入する場合もあります。

脚注の表示はlibreofficeでは「タイトル」を利用して「X軸のタイトル」や「サブタイトル」利用して作成するか、テキストボックスを利用して作成します。
1.グラフ編集モードにします。(「グラフ編集モード」でない場合はグラフ枠内をダブルクリックして「グラフ編集モード」にします。)
2.(1)「グラフ編集ツールバー」の「タイトルアイコン」をクリックします。


(2)または、「メニューバー」から「挿入」をクリックして表示されるプルダウンメニューの「タイトル」をクリックします。

3.「脚注」は「タイトル」のダイアログの「サブタイトル」や「X軸」・「Y軸」のタイトルを利用して記入します。
また、「テキストボックス」を利用して作成することもできます。

Ⓐ基点

Ⓐ基点

基点は必ず縦軸(Y軸)と横軸(X軸)を交差させることが必要です。
また、基点におけるY軸の数値が0(ゼロ・零)であることに意味があります。0以外の数値で交差させる場合はその数値を明示的に表示する必要があります。

ⓑ目盛線・補助目盛線

目盛線はグラフの数値を読みやすくするためにY軸の数値から引き設定します。同様に、目盛線と目盛線の間に描画する線を補助目盛線と呼びます。X軸(項目軸)でも特に項目名が多くなると数値が把握しにくなるのを防ぐ場合に表示します。

表示と非表示は「水平グリッド」アイコンのクリック

目盛線と補助目盛線の表示・非表示

1.グラフ編集モードにします。(「グラフ編集モード」でない場合はグラフ枠内をダブルクリックして「グラフ編集モード」にします。)

2.「ツールバー」の「水平グリッド」アイコンをクリックします。
この「水平グリッド」アイコンをクリックすることによって、「表示と非表示」が次のように変更されます。

クリックしていない状態 目盛線・補助目盛線は非表示
1クリック       目盛線表示
さらに1クリック    補助目盛線表示


to_sec48_128